前日は十分に休みを取り、リフレッシュな状態で富山駅に向かう。保険の貸切での仕事は、昨日キャンセルになったため、いつも通りのスタート。今日は雨風が強い、こんな日はトイレ以外は車から、なかなか出たくない。
(最近は読書にハマっているから関係ないかも。)
数回仕事をこなし発車台に付く。2名の年配男性が乗車して来た。
運転手「はい、どうぞー、ドア閉めまーす。どちらまで行かれますか?」
お客さん「OO寺に行ってください。」
ー富山市は、お寺が多い。大概スマホで検索する。ー(僕の場合)
運転手「今、調べまーす。ハイ分かりました、行きまーす。」
「どちらから、来られたんですか?」(基本、積極的に話し掛ける)
お客さん「長野県から。富山は地震の影響ありましたか?」
運転手「ハイ、結構揺れました。」
お客さん「被害でた?」
運転手「石川県に近い氷見市など液状化や断水の被害がありました。先月ぐらいまでは富山市のタクシー大体3分の2ぐらいは保険会社が貸切で使ってたんですよ。」
ーここは、現地までいち早く行った自分が語らないとー
運転手「僕も保険の仕事で、富山から行ける所まで、という事で能登町まで行きました。道路状況、現地の状態を調べるために。
道路の段差は酷く、陥没してるし、所々亀裂があり、能登線はそのまま電車が止まってました。倒壊家屋やブルーシート、自衛隊の皆さん、県外の支援車両、救急車の数多く走る現場、見たことのない風景でした。何よりも断水でトイレが使えない状態が辛かったです。往復9時間30分かかりました。本当に普通に生活できるのが幸せなんだと思いました。」
お客さん「現地の方々大変だね」
と、会話してる間に到着。
運転手「はい、お待たせ致しました、1700円です。」
お客さん「はい、2000円」
運転手「2000円お預り致します、はい300円のお返しです。」
お釣りを受け取ったお客さんが「運転手さん、はい300円」と、チップをくれる。
運転手「ありがとうございます。」
タクシードライバーは、たとえ100円でも、お客さんのその気持ちが嬉しい。感謝です、ありがとうございます!
この話はオチがありますが、あえて語りません(語れません、気持ちは雨です…)